やねのすずめ / 趣味の電気工作 /

水位報知器

 100円ショップの品物で、安く簡単に作ってみる、
第1回は、めざまし時計を使った水位報知器です。
トランジスタを1個追加するだけです。
 めざまし時計は、電池ボックス、発振回路、圧電ブザ、ケースが
そろって105円で、使いみちの多いお買い得セットですね。(^-^) (2005年 4月)

訂正 本文

☆ 訂正 (06/12/04)

 文中、「圧電ブザ」とあるのは、「ブザ」の誤りでした。
(直流抵抗は約12Ωで、マグネチック形?)



☆ しくみ

 めざまし時計には、もともとアラーム回路があり、時間がくると
歯車の組み合わせで板バネの接点が基板に落ちてスイッチが入ります。
 この端子を電気的に(−)に落とせば、アラームが鳴るのですが、
感度が足りないので、トランジスタで増幅しています。

 トランジスタなしでの実験では、
33kΩでは鳴り、100kΩでは鳴りませんでした。
水道水では鳴りませんでしたが、食塩を加えると鳴りました。


☆ 回路図
        検出部       ペア線

     + ― ― ― +―――― …… ―――○ 時計基板の
     :       |             アラーム接点端子へ
水の   そ       |
電気抵抗 そ       |
(導通) そ       /
     :     | /
     + ― ― K
           | \
             ▲
             |
             +―――― …… ―――+
                         |
                         ▽ (−)極へ

 B‐E間、C‐E間にも水の導通がありますが、あまり影響がないので、
実質的には上のような回路だと考えれば良いでしょう。
 トランジスタをケース内に組み込む方法も考えられますが、
工作が簡単なので水没させることにしました。(^_^;


☆ 部品について

めざまし時計(クオーツ)メーカーと型によって、少しずつ違います。

Tr  2SC372−Y(2SC1815の前世代品)
            手持ち品を使いました。
            たいていのNPNトランジスタが使えるでしょう。
            ただし、小型品は水が切りにくいかもしれません。

ペア線 1mくらい(必要なだけ)

ユニバーサル基板    小さく切って使います


☆ 製作

 まず時計を分解します。精密ドライバーセットを使いました。
これも100円ショップにあると思います。
 ケースからムーブメント(=機械部分)をはずします。
ネジ止めかハメ合わせです。
 ツマミと針をはずします。手で引っぱれば抜けます。
 アラームスイッチをオンにします。
オフだとフタが引っかかって開きません。
 ムーブメントのフタを開けます。上下左右ハメ合わせなので、
マイナスドライバーを差し込んではずしていきます。
 中身の歯車・コイル台・コイル・回転子(磁石)をいったんはずします。
上から手ではずしていきます。
板バネ接点の下に歯車が2枚ぐらい残りますが、そのままにしておきます。

 この状態で、接点が下がっていれば、
電池を入れたときにアラームが鳴るはずです。
中央の軸を押すと、接点が上がって、アラームが止まります。
このまま簡易警報機としても使えそうですね。

 時計の基板に、用意した線をハンダづけします。
メーカーによっては、板バネ接点の下にしか銅箔パターンがなくて
ハンダづけしにくいものがあります。
 スイッチのツマミをはずします。倒すとはずれました。
その穴から、線を外へ出します。
その前に、ハンダづけ部分に力がかからないように、
結び玉を作って止めておきます。

 線にトランジスタをつけます。
 今回はユニバーサル基板を小さく切って、トランジスタとペア線を
ハンダづけしました。ハンダづけ部分に力がかからないように線を止め、
使用中にケガしないよう、基板の辺と角をヤスリで削っておきます。

 動作を確認したら、板バネ接点の下にテープをはさみます。
絶縁物を入れないと、めざましの時刻に鳴り出したら…、(+_+)。
 歯車・コイル台・コイル・回転子を元に戻します。
コイルが断線した場合は、ハンダづけし直します。
細い線には被覆があるので、カッターナイフの背でこすって落とします。
歯車を取り違えると組み上がりません。うまくできています。
 フタをして、今度はツマミを元に戻します。
めざましのツマミを回してカチッと音がしたら、
めざまし針・時針・分針・秒針の順に12時の位置に手で押し込みます。
次に時刻を合わせます。
 時計として使わない場合は、これらは不要です(^_^;


☆ 使い方

 検出部(トランジスタ)を希望の水位にセットします
(なにかで固定する)。
 電池は入れっぱなしで良いと思います。(当然?)


☆ どうかなぁ?

 というわけで、時計つきになりました。
Trに2本しか配線しないのと、水に沈めちゃうのが、新鮮な感じ。
お風呂やお洗濯の時に使えるか試してみます〜。

 はじめ、回路を間違えて、下図のようになっていましたが、
それでも「ビー」と鳴る水位報知器ができました。なんで??

                        ―●― +1.5V
                         |
                         そ R
                         そ 1kΩ
                         そ
                         |
     + ― ― ― +―――― …… ―――+
     :       |           
水の   そ       |
電気抵抗 そ       |
(導通) そ       /
     :     | /
     + ― ― K
           | \
             ▲
             |
             +―――― …… ―――○ 時計基板の
                           アラーム接点端子へ


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