curs_insch(3x) curs_insch(3x)
insch, winsch, mvinsch, mvwinsch - curses ウインドウのカーソルの前に文字を挿入する
#include <curses.h> int insch(chtype ch); int winsch(WINDOW *win, chtype ch); int mvinsch(int y, int x, chtype ch); int mvwinsch(WINDOW *win, int y, int x, chtype ch);
これらのルーチンはカーソル位置にある文字の前に文字 ch を 挿入します。 カーソルの右側にある文字はすべてスペース 1 つ分ずつ 右に移動し、行の右端の文字は失われる可能性があります。 カーソルの位置は挿入動作によって変化しません。
上のルーチン説明で特記がない限り、整数を返すすべての ルーチンは、失敗のとき ERR を、正常終了のとき OK (SVr4 は 「ERR 以外の整数値」としか指定していません) を返します。 mv で始まる関数は、最初に wmove を使用してカーソルを移動し、 位置がウインドウの外だった場合、またはウインドウ・ポインタが ヌルの場合にエラーを返します。
これらのルーチンは必ずしもハードウェアによる文字挿入機能を 使うとは限りません。 insch, mvinsch, mvwinsch はマクロであるかもしれないことに 注意してください。
これらの関数は XSI Curses standard, Issue 4 に 記載されています。 訳注: ここには詳細が説明されていませんが、 参考として X/Open Curses Issue 4, Version 2 では、 文字とともにその色と属性も挿入します。 また、行の折り返しはせず、原則として特殊文字の処理を行います。
curses(3x). ワイド文字用ライブラリ (ncursesw) の対応する関数群は curs_ins_wch(3x) で説明しています。 curs_insch(3x)